創作の糧に、散歩のすすめ
昨年11月からウォーキングをしている。自宅周辺をひたすら歩くのだ。
最初は走るつもりだった。何歩か走ったら膝が痛い。無理は禁物ということで、歩くことにした。
平均して1日7キロくらいか。少ないときは3キロ、多いときは12キロ、そんな感じでアバウトである。
自宅は世田谷にあるので歩いていると、いろいろなお店があって楽しい。表通りより、路地を歩く方がいい。人の家の表札を見たり、植わっている植物を見たり、時折猫と出くわしたり。自動車や自転車では逃していた景色、細かいものが目に入ってくる。
半年くらい毎日ウォーキングをしていると、さすがに足の筋力がついてきたと思う。歩くだけならお金がかからないから、いい趣味を見つけた。今のところ、まったく飽きない。
冒頭の写真は、ウォーキングのときに撮ったもの。これは世田谷にある「双子の給水塔」という。大正13年の竣工というから、なかなかの歴史だ。
駒沢とか弦巻とか、その辺りを歩いていると突如現れる。なんとも異様な光景で、思わず引き込まれていってしまう。
街を歩いていると、思わぬアートに出会うが、創作を行っている人には散歩をオススメしたい。気分転換にもなるし、アイデアが次から次へと湧いてくるからだ。
考える葦というのは、実は脚なんじゃなかろうか。創作は脳からではなく、脚から生まれる。
「DayArt」の編集長自らが取材・体験し、執筆しています。