太宰治も通った三鷹・跨線橋 撤去されるのか?
紙版「DayArt」25号の特集は、太宰治も通ったという東京・三鷹にある跨線橋を取り上げようと考えている。
JR三鷹駅から徒歩5分くらいの位置に、線路をまたぐ形で、跨線橋が架かっている。昭和4年の建設のため老朽化が著しく、管理しているJR東日本は撤去するつもりだという。観光資源としても残したいと考えている三鷹市と協議しているようだが、管理・維持のために年3500万円もかかるコストがネックになっている。そういう記事が2021年3月に朝日新聞で掲載された。
現状としてはどのようになっているのか、ということを含め、関係者の話を交え、特集しようと思う。
この跨線橋を太宰は「陸橋」と言っていたそうで、これが紹介されるとき、よく「太宰の小説にも登場する」と補足される。
けれど、太宰の小説を読む限り、この跨線橋が登場したことはない…。どうも俗説が一人歩きしている。
そのため、個人的にはあまり跨線橋に思い入れがなかった。確かに太宰が気に入っていた場所のようだが。
それでも、現在も利用する三鷹市民にとっては必要なものなのか、歴史的建造物として価値があるので残す意味があるのか。そういった点を含めて、跨線橋を取り上げるのもいいと思った。
取材はまだ序盤。25号はおそらく2021年6月発行となりそうだ。
「DayArt」の編集長自らが取材・体験し、執筆しています。